パフォーマンス

プレイングマネージャーの苦労

私、ネットワークエンジニアのtakiは、Sierでプレイングマネージャとして働いています。40代になったとは言え、今だにハードな勤務を続けています。

技術者不足が騒がれている昨今、私と同様にプレイングで働いている人は多いのではないでしょうか?

プレイングの定義は様々だと思いますが、提案/案件フォロー/トラブル対応であれば、ある程度動く時間も作れるため、マネージャ業も出来るでしょう。ただ、私の場合、プロジェクトリーダーとして案件に参画しつつ、プレイングマネージャとして働いています。

インフラのプロジェクトは客先で設計/構築/試験をすることが多く、日中ほとんど拘束されることが多いため、色々な苦労があります。今回はそんなプレイングマネージャとしての苦労について、記載します。

プロジェクトに関して

メンバーの離任と交代

詳細設計以降など工数が少ない工程になると、参画しているメンバーが離任することがあります。メンバーも複数案件をこなす前提の稼働になっているので「来月から他があるので。。」と言って離任してしまいます。Sierあるあるかもしれませんが、プロジェクト全期間においてメンバーの稼働ロックが出来ない場合があります。

特に、特定のプロダクトに強みのあるSEが離任した場合、プロジェクトが炎上する可能性があります。難しいかもしれませんが、特殊なプロダクトがスコープになっているプロジェクトの場合、キーマンの稼働をプロジェクトの最後までロックしましょう。

最悪、「マネージャーがアサインされているから大丈夫だろう」と言われ、悲惨な状況になります。

見積り工数との乖離

プロジェクトを進めるにあたって、見積り時点の工数が全てだと思います。しっかり工数算出できない案件にアサインされてしまうと、進めているだけも赤字プロジェクトと非難されてしまいます。

なぜ乖離が生まれるのか?それは、結局、前提条件の甘さに尽きると思います。設計フェーズなどはしっかりリスクを考慮して見積もることは多いですが、構築~試験フェーズにおいては、あまり考慮されていない気がしています。

特にシステム移行/統合が行われる場合、想定通りにいかない事が多いです。必ず、前提条件で試験内容/移行期間の対応について、明記するようにした方がいいでしょう。

導入プロダクトの知見が少ない

上で書いた内容と重複しますが、プロダクトの知見があるメンバーがいないと、プロジェクトはほぼ上手く進みません。また、プロダクトはメーカーが違うだけで大きく設計や動作が変わってきます。「多分行けるだろう。。」という甘い考えではなく、しっかり知見があるメンバーをプロジェクトに参画させましょう。

私自身の経験では、ファイアウォール(UTM実装)、負荷分散装置、無線AP、はしっかりと知見者がいないとトラブルになります。もちろん、それよりの上位レイヤーの機器であればなおさらです。

自社業務に関して

提案/見積りが出来ないことで予算達成が困難

もちろんですが、客先でプロジェクトを進めていれば、すぐに連絡できないことは当たり前です。ただ、チャットやweb会議であればいつでもできるため、案件依頼/見積り作成を空き時間でさっと終わらることもあります。雑に作ってしまい工数が足りないということもたまにあります。

また、結構大きめの案件であっても、1~2日で見積りが欲しいと言われる事は良くあります。そうなると時間がなく断るしかなく、、結果的に案件が少ない状況に陥ってしまいます。

プロジェクト期間であっても、先を見越して案件の仕込みをする。個人的にこれがプレイングマネージャとして一番難しいことではないでしょうか。

日中帯に時間が作れずメンバーとの関係が軽薄に

マネージャとして重要なメンバーの支援が出来ない事が多いです。

案件進捗/課題/目標設定/普段の会話、などそういったものが業後に行わなければなりません。そのためにわざわざメンバーに残業してもらうことは避けたいし、と言っても対面で話すこともできない。

一緒にプロジェクト参画しているメンバーならまだしも、普段合わず、会話も月に1度程度となると、どうしても関係値も築けないし、会社の状況/方針/予算なども伝えられないため、段々と距離が離れていってしまいます。

重要な会議に出席できない

社内の定例に参加できないことが多いです。マネージャ会議/チームミーティング/営業会議、など様々な会議に欠席しないと多く、徐々に申し訳なくなります。マネージャーとしてこれでいいのか?という自責にかられます。

また、意思決定が自分のいない場面で行われていることもあり、いつの間にか課題が設けられているということもあります。

まとめ

プレイングマネージャとして、プロジェクトに参画し稼ぐ事もできるし、メンバーのマネジメント出来る。これらを完璧にこなせれば、会社としてこれほど頼もしいポジションはないでしょう。

ただ、それは理想であって現実はそんなに甘くはないです

マネージャとして常にプロジェクト/予算/メンバーといったものに目を向けて、時には妥協し・中途半端であっても進めなければならない。そう言った自分と向き合い自問自答していく日々を過ごす必要があります

体力的/メンタル的にも辛いポジションですが、組織に求められ/自分と戦うことが出来る人には最適なポジションだと思います。

まだまだ世間的にも求められることポジションだと思いますので、若いメンバーにはぜひ目指して欲しいと思っています。もちろん、技術者として、日々の勉強も大切です!!

それでは。